公開日
2026/04/05更新日
2026/10/21
フリーランスエンジニアは、月80万円(年960万円)くらいまでは個人事業主のままのほうが、手元に残るお金が多くなりやすいです。法人化で得をするのは、売上が月100万円クラスで、生活費を役員報酬に抑えて会社に利益を残せる人です。
この記事では、2026年度の税率・保険料率で計算した、月60万・80万・100万円の個人と法人の比較表、法人化の費用と届出の期限一覧、インボイスの3割特例との関係、エージェント経由の準委任契約で変わることをまとめています。
結論:個人と法人、どちらが得?
先に答えをまとめます。数字は後半の「月60万・80万・100万円で比べる」の前提で計算した概算です。
| 月額単価(税抜) | 手元に残るお金の差(法人-個人) | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 月60万円(年720万円) | 法人のほうが約38万円少ない | 個人のままが有利 |
| 月80万円(年960万円) | ほぼ同じ(個人事業税がかかる人は法人が約30万円多い) | 法人化のメリットは小さい。消費税を含めると個人が有利になりやすい |
| 月100万円(年1,200万円) | 法人のほうが約23万円多い(個人事業税がかかる人は約66万円多い) | 法人化を検討してよい水準 |
法人の数字は、役員報酬を月36万円に抑えて、残りを会社に残した場合です。役員報酬を多く取ると、どの売上でも個人のほうが有利になりました。
コスモくんポイント法人化で得をするかどうかは、売上よりも「会社にお金を残せるか」で決まるのがポイントだよ!
個人事業主と法人の違い
個人事業主は、税務署に開業届を出せば始められます。法人は、法務局で設立の登記をして初めてできあがります。主な違いは次のとおりです。
| 項目 | 個人事業主 | 法人(1人で作る株式会社・合同会社) |
|---|---|---|
| 始め方 | 開業届を出す(費用0円) | 定款を作り、法務局で設立登記(株式会社は約16.5万円〜、合同会社は約6万円〜) |
| 利益にかかる税金 | 所得税(5〜45%の累進)+住民税10%+個人事業税(法定業種のみ) | 法人税(年800万円以下の部分は15%)+地方法人税+法人住民税+法人事業税 |
| 赤字の年 | 所得税・住民税の所得割はかからない | 法人住民税の均等割(東京23区で年7万円)がかかる |
| 社会保険 | 国民健康保険+国民年金 | 健康保険+厚生年金(社長1人でも加入が必要。保険料は会社と本人で半分ずつ) |
| 自分の受け取り方 | 売上から経費を引いた残りが自分のもの | 会社から役員報酬を受け取る(原則、毎月同じ額) |
| 経理と申告 | 確定申告(青色申告なら最大65万円の控除) | 法人税・地方税の申告、決算書の作成。税理士に頼む人が多い |
| 消費税の特例 | 2026年分は2割特例、2027・2028年分は3割特例が使える | 3割特例は使えない。2026年10月以降に作った法人は2割特例も使えない |
個人事業主の始め方は、開業届の書き方で紹介しています。
月60万・80万・100万円で税金と社会保険を比べる
テックスペースで募集中の案件のうち、単価が書かれているものの約64%が月61万円以上です(2026年10月20日時点)。月71〜90万円の案件は972件、月91万円以上は248件あります。そこで、月60万・80万・100万円の3つで計算しました。
計算の前提
- 30代・独身・扶養家族なし。東京23区(豊島区)に住み、会社も同じ区に置く
- 単価は税抜。12か月稼働し、ほかに収入はない。消費税は別に計算する(後半の「インボイス・消費税は法人化でどう変わる?」)
- 経費は年60万円(PC、通信費、書籍など)。個人・法人とも同じ
- 個人は青色申告特別控除65万円を使う(e-Taxで申告する場合など)
- 法人は資本金1,000万円未満で、社長1人・従業員なし。税理士費用を年30万円と仮定し、経費に入れる
- 所得税は2026年分の税率と控除(基礎控除の上乗せを含む)、復興特別所得税2.1%で計算
- 住民税は2027年度分(2026年の所得にかかる分)で計算。均等割5,000円を含む
- 国民健康保険は豊島区の2026年度の料率、協会けんぽは東京支部の2026年度の料率で計算
- 法人の税金は東京23区の税率で、1年分の決算として計算。前の年の事業税を経費にする処理などは省いた
- 金額は万円単位で四捨五入しているため、合計が内訳と合わないことがある
使った税率・料率の出典は記事末尾にまとめています。
個人事業主のままの場合
| 項目 | 月60万円 | 月80万円 | 月100万円 |
|---|---|---|---|
| 年間売上(税抜) | 720万円 | 960万円 | 1,200万円 |
| 事業所得(経費と青色申告特別控除の後) | 595.0万円 | 835.0万円 | 1,075.0万円 |
| 所得税(復興特別所得税を含む) | 46.5万円 | 91.3万円 | 145.3万円 |
| 住民税 | 46.8万円 | 68.2万円 | 91.7万円 |
| 国民健康保険 | 65.1万円 | 90.5万円 | 96.0万円 |
| 国民年金 | 21.5万円 | 21.5万円 | 21.5万円 |
| 税・社会保険の合計 | 179.9万円 | 271.6万円 | 354.5万円 |
| 手元に残るお金 | 480.1万円 | 628.4万円 | 785.5万円 |
| 個人事業税がかかる場合の追加分 | 18.5万円 | 30.5万円 | 42.5万円 |
国民健康保険は、月100万円の例で上限にかかっています。基礎分の上限は67万円、後期高齢者支援金分は26万円、子ども・子育て支援金分は3万円です(豊島区、2026年度)。
個人事業税は、法律で決められた70の業種にかかる税金です。東京都の場合、「請負業」「コンサルタント業」などが対象で、税率は5%です。エンジニアの仕事が対象になるかは、契約の中身をもとに都道府県が判断します。計算は(事業所得+青色申告特別控除-事業主控除290万円)×5%です(東京都主税局 個人の事業税)。
法人にした場合(役員報酬を月36万円に抑える)
会社に入った売上から、役員報酬・社会保険・経費を払い、残りに法人の税金がかかります。
| 項目 | 月60万円 | 月80万円 | 月100万円 |
|---|---|---|---|
| 役員報酬(年) | 432万円 | 432万円 | 432万円 |
| 社会保険(会社負担) | 62.9万円 | 62.9万円 | 62.9万円 |
| 社会保険(本人負担) | 61.3万円 | 61.3万円 | 61.3万円 |
| 法人の利益(税引前) | 135.1万円 | 375.1万円 | 615.1万円 |
| 法人税・地方法人税 | 22.3万円 | 62.0万円 | 101.8万円 |
| 法人住民税・法人事業税など(均等割7万円を含む) | 14.9万円 | 28.9万円 | 48.2万円 |
| 本人の所得税・住民税 | 26.9万円 | 26.9万円 | 26.9万円 |
| 税理士費用(仮定) | 30.0万円 | 30.0万円 | 30.0万円 |
| 税・社会保険・税理士費用の合計 | 218.3万円 | 272.0万円 | 331.1万円 |
| 本人の手取り | 343.8万円 | 343.8万円 | 343.8万円 |
| 会社に残るお金(税引後) | 97.9万円 | 284.2万円 | 465.1万円 |
| 手元に残るお金(本人+会社) | 441.7万円 | 628.0万円 | 808.9万円 |
社会保険は、標準報酬月額36万円で計算しました。会社負担には、会社だけが払う子ども・子育て拠出金(0.36%)を含みます。
3つのパターンの比較
手元に残るお金(個人は手取り、法人は本人の手取り+会社に残るお金)を並べます。
| パターン | 月60万円 | 月80万円 | 月100万円 |
|---|---|---|---|
| 個人事業主(個人事業税なし) | 480.1万円 | 628.4万円 | 785.5万円 |
| 個人事業主(個人事業税あり) | 461.6万円 | 597.9万円 | 743.0万円 |
| 法人・役員報酬 月36万円 | 441.7万円 | 628.0万円 | 808.9万円 |
| 法人・役員報酬を多めに取る(月41万・59万・79万円) | 433.9万円 | 577.9万円 | 720.5万円 |
「役員報酬を多めに取る」は、会社の利益が40〜66万円ほどしか残らない額まで報酬を取った場合です。
比較からわかること
- 社会保険が一番の差になる:法人は、役員報酬に会社負担と本人負担の両方の保険料がかかる。報酬を多く取るほど、個人より不利になる
- 法人で得をするのは「会社に残したお金」の分だけ:法人税の税率(年800万円以下は15%)が、個人の所得税・住民税より低いことが効いている
- 会社に残したお金は自由に使えない:自分のものにするには、配当や退職金として受け取る必要があり、そのときにも税金がかかる
- 個人事業税がかかるかで結果が変わる:月80万円でも、個人事業税がかかる人は法人のほうが約30万円多く残る
一方で、法人の社会保険には、将来の厚生年金が増える、病気で休んだときに傷病手当金がある、といった違いもあります。払う額だけで比べられない点も覚えておきましょう。
コスモくん注意役員報酬を多く取ると、どの売上でも個人のほうが有利になったよ。生活費が月いくら必要かを先に計算しようね。
法人化のタイミングの目安
この記事の計算からいえる目安は、次の4つです。
- 年間売上(税抜)が1,000万円前後、または事業所得が900万円前後を2年以上続けて超えている
- 生活費を役員報酬(例:月36万円)でまかなえて、残りを会社に残しても困らない
- 個人事業税がかかっている(毎年8月に都道府県から納税通知書が届いている)
- 設立費用(株式会社で約16.5万円〜)と、税理士費用などの維持費を払っても手元に残る
ひとつも当てはまらないうちは、個人事業主のままで十分です。売上が一時的に増えただけなら、翌年以降の案件の見通しが立ってから考えても遅くありません。
2028年分までは個人のほうが消費税で有利
インボイス登録をした個人事業主は、2027・2028年分の消費税を「3割特例」で計算できます。法人は3割特例を使えません。そのため、2028年分までは、法人化すると消費税が年14〜24万円ほど増える計算になります(くわしくは次の章)。
法人化を迷っている人は、2029年分(簡易課税か原則課税に戻る年)に合わせて設立する、という考え方もあります。
売上が1,000万円を超えた年の2年後に注意
個人事業主は、2年前(基準期間)の売上が1,000万円を超えると、3割特例が使えなくなります。この場合は個人も簡易課税か原則課税になるため、消費税の面での個人の有利さはなくなります。月100万円の案件で1年間稼働すると、税抜1,200万円になり、この条件に当たります。
コスモくんポイント法人化は「売上1,000万円前後が2年続いた」くらいで考え始めると、ちょうどいいよ!
インボイス・消費税は法人化でどう変わる?
インボイスの登録番号は引き継げない
個人で受けたインボイスの登録は、法人には引き継げません。法人として新しく登録申請をします。登録番号は「T+法人番号(13桁)」になるので、取引先に新しい番号を伝え直します。
設立したばかりの法人は、最初の課税期間の末日までに申請すれば、設立日にさかのぼって登録を受けられます(国税庁 新たに設立された法人等の登録時期の特例)。資本金1,000万円未満の免税事業者として設立した場合は、「消費税課税事業者選択届出書」もあわせて出します。
個人の側は、事業をやめると届出によってインボイスの登録の効力がなくなります。
個人と法人の消費税の差
インボイス登録をした場合の、年間の消費税の目安です。前提は上の計算と同じで、売上はすべて10%の取引です。
| 年間売上(税抜) | 個人:2026年分(2割特例) | 個人:2027・2028年分(3割特例) | 法人:簡易課税(第5種) | 差(法人-個人の3割特例) |
|---|---|---|---|---|
| 720万円(月60万円) | 143,900円 | 215,800円 | 360,000円 | 144,200円 |
| 960万円(月80万円) | 191,900円 | 287,900円 | 480,000円 | 192,100円 |
| 1,200万円(月100万円) | 240,000円 | 360,000円(※) | 600,000円 | 240,000円 |
※ 基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円以下の場合だけ使えます。
システム開発などのソフトウェア業は、簡易課税では第5種事業(みなし仕入率50%)にあたります。法人で簡易課税を使うには「消費税簡易課税制度選択届出書」が必要です。設立した課税期間中に出せば、その期から使えます。
2割特例は、2023年10月1日〜2026年9月30日の日を含む課税期間だけが対象です。2026年10月以降に設立した法人の最初の期は、この期間を含まないため使えません。
個人事業主の消費税の計算方法と期限は、インボイスの消費税の支払い方法と2割・3割特例で紹介しています。
「法人化すれば2年間は消費税が免除」は、インボイス登録をしない場合だけ
資本金1,000万円未満で設立した法人は、最初の2期は基準期間がないため、原則として免税事業者になれます。ただし、2期目は設立から6か月間(特定期間)の売上と給与の支払額がどちらも1,000万円を超えると課税事業者になります。
また、インボイス登録をすると、その時点で課税事業者になります。取引先からインボイスを求められる場合は、この免税は使えないと考えておきましょう。
コスモくん注意法人は3割特例が使えないから、2028年分までは消費税が増えやすいよ。法人化の損得は消費税込みで比べてね。
法人化の手続きと費用
株式会社と合同会社の費用
1人で作る法人は、株式会社か合同会社がほとんどです。設立時に必ずかかる費用は次のとおりです。
| 費用 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 定款の認証手数料(公証役場) | 資本金100万円未満:3万円(発起人が3人以下の個人などの条件を満たせば1.5万円)、100万円以上300万円未満:4万円、それ以外:5万円 | 認証は不要(0円) |
| 定款の印紙税 | 紙の定款は4万円、電子定款は不要 | 紙の定款は4万円、電子定款は不要 |
| 登録免許税(法務局) | 資本金×0.7%(最低15万円) | 資本金×0.7%(最低6万円) |
| 最低限の合計 | 約16.5万円(電子定款・認証1.5万円の場合) | 約6万円(電子定款の場合) |
このほか、定款の謄本代や印鑑証明書の取得費用などが少しかかります。定款認証の1.5万円は2024年12月1日からの制度で、条件は次の3つをすべて満たすことです(日本公証人連合会)。
- 発起人が全員個人で、3人以下
- 発起人が設立時の株式をすべて引き受ける
- 取締役会を置かない
登録免許税は国税庁 No.7191 登録免許税の税額表、定款の印紙税は国税庁 No.7141で確認できます。
合同会社は、設立費用が安く、決算公告の義務もありません。株式会社は、知名度があり、取引先に説明しやすいという違いがあります。エージェント経由の準委任契約なら、どちらでも契約できるかを事前に確認しておくと安心です。
法人化の流れと届出の期限
- 会社名・本店の住所・事業目的・資本金・決算月を決める
- 定款を作る(株式会社は公証役場で認証を受ける)
- 資本金を発起人個人の口座に払い込む
- 法務局に設立登記を申請する(申請した日が会社の設立日になる)
- 設立後に、税務署・都道府県・市区町村・年金事務所へ届け出る
- 法人の銀行口座を作り、取引先との契約・請求先を法人に切り替える
- 個人事業の廃業届を出す
設立後の主な届出と期限は次のとおりです。
| 提出先 | 書類 | 期限 |
|---|---|---|
| 税務署 | 法人設立届出書(定款の写しを添付) | 設立の日から2か月以内 |
| 税務署 | 青色申告の承認申請書 | 設立から3か月を経過する日と、1期目の終わりの日のうち早いほうの前日まで |
| 税務署 | 給与支払事務所等の開設届出書 | 開設から1か月以内 |
| 税務署 | 適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイス) | 設立日から登録するなら、1期目の末日まで |
| 税務署 | 消費税簡易課税制度選択届出書(使う場合) | 1期目から使うなら、1期目の末日まで |
| 都道府県・市区町村 | 法人設立の届出 | 自治体ごとに決められた期限まで(東京23区は都税事務所) |
| 年金事務所 | 健康保険・厚生年金保険 新規適用届、被保険者資格取得届 | 事実が発生してから5日以内 |
| 税務署(個人) | 個人事業の開業・廃業等届出書 | 廃業から1か月以内 |
税務署への届出は、国税庁 No.5100 新設法人の届出書類とNo.2502 源泉徴収義務者とはで確認できます。年金事務所の手続きは日本年金機構 新規適用の手続きにまとまっています。役員報酬を払わない(無報酬の)社長だけの会社は、社会保険の適用事業所になれません。
設立後の届出は、マイナポータルの「法人設立ワンストップサービス」を使うと、税務署・自治体・年金事務所へまとめて出せます。
役員報酬は原則として毎月同じ額にする
法人が役員報酬を経費にするには、原則として毎月同じ額を払う必要があります(定期同額給与)。額を変えられるのは、原則として事業年度が始まってから3か月以内です(国税庁 No.5211)。
案件の単価が上がっても、期の途中で報酬は増やせません。設立前に、1年分の売上の見通しと生活費から報酬額を決めておきましょう。
エージェント経由の準委任契約で法人化すると変わること
フリーランスエンジニアの案件の多くは準委任契約です。テックスペースに取り込んだ案件データ(2025年12月、491件)でも、契約形態の記載がある301件のうち298件(99%)が準委任でした。法人化しても準委任であることは変わりませんが、契約の相手が「あなた個人」から「あなたの会社」に変わります。
| 項目 | 個人事業主 | 法人化した後 |
|---|---|---|
| 契約の名義 | 個人名 | 法人名(契約を結び直すことが多い) |
| 請求書 | 個人名・個人のインボイス登録番号 | 法人名・法人のインボイス登録番号 |
| 入金口座 | 個人(屋号)の口座 | 法人名義の口座 |
| 報酬の受け取り方 | 入金がそのまま事業の売上 | 会社の売上になり、自分は役員報酬で受け取る |
| 社会保険 | 国民健康保険・国民年金 | 健康保険・厚生年金(会社が手続き) |
| フリーランス法 | 対象 | 社長1人で、ほかに役員も従業員もいなければ対象 |
切り替えの手順
- 法人化の予定を、エージェントの担当者に早めに伝える。法人での契約の可否と、必要な書類(登記事項証明書など)を確認する
- 契約の切り替え時期を決める。案件の契約更新のタイミングに合わせると、手続きが少なくて済む
- 法人のインボイス登録番号と法人口座がそろってから、新しい契約を結ぶ
- 切り替え月の請求は、個人分と法人分を稼働日で分けて出す
契約を結び直すときは、単価・精算幅・支払いサイトが個人のときと同じかを確認しましょう。契約書の見方は委任と委託の違いとフリーランス契約の注意点で紹介しています。
1人社長ならフリーランス法の保護は続く
2024年11月に施行されたフリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)は、法人にも適用されます。条件は、代表者が1人で、ほかに役員がおらず、従業員を使っていないことです(公正取引委員会 フリーランス法特設サイト)。
家族を取締役に入れると、この条件から外れます。報酬の支払期日や契約条件の明示などの保護を受けたい人は、役員の人数にも気をつけてください。
コスモくんヒント法人化しても、案件探しのやり方は同じだよ。月71〜90万円の案件や月91〜110万円の案件で、単価の相場を見てから判断してね!
よくある質問
法人化したら確定申告はしなくていいですか?
役員報酬だけで、年収が2,000万円以下などの条件に当てはまれば、会社の年末調整で済みます。ただし、法人として法人税・消費税・地方税の申告が別に必要です。個人の確定申告の流れはフリーランスエンジニアの確定申告ガイドを見てください。
40歳以上だと計算は変わりますか?
変わります。40〜64歳は介護保険料が加わります。2026年度は、国民健康保険(豊島区)で所得割2.43%+均等割17,800円、協会けんぽで1.62%(会社と本人で折半)です。どちらにも加わるため、個人と法人の差の傾向は大きくは変わりません。
家族を扶養に入れている場合は?
国民健康保険は、加入する人数に応じて均等割がかかります。法人の健康保険は、条件を満たす家族を被扶養者にでき、保険料は増えません。扶養家族が多いほど、法人の社会保険が割安になります。
法人をやめて個人に戻ることはできますか?
できます。ただし、会社を解散・清算するための登記と、解散・清算時の申告が必要です。設立より手間がかかるため、数年は続ける前提で法人化を考えましょう。
2028年以降は計算が変わりますか?
変わる可能性があります。2026・2027年分の所得税は、合計所得金額489万円以下なら基礎控除が104万円に上乗せされています。2028年分以降はこの上乗せが縮むため、役員報酬を低めにする法人のパターンでは所得税が少し増えます。
まとめ
- 月60万円(年720万円)なら、個人事業主のままのほうが約38万円多く残る
- 月80万円(年960万円)は、個人と法人でほぼ同じ。個人事業税がかかる人だけ法人が有利
- 月100万円(年1,200万円)で、役員報酬を抑えて会社に利益を残せるなら、法人化で約23〜66万円多く残る
- 法人は3割特例が使えないため、2028年分までは消費税が年14〜24万円ほど増える
- 法人化の費用は、株式会社で約16.5万円〜、合同会社で約6万円〜。届出の期限は5日〜3か月とばらばら
- エージェント経由の準委任契約は、契約名義・インボイス番号・入金口座を法人に切り替える
コスモくんヒント法人化の前に、まずは単価を上げるのが近道だよ。募集中の案件一覧は登録なしで見られて、応募は無料の会員登録からできるよ!




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2026/10/20
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