公開日
2026/01/04更新日
2026/10/21
フリーランスのPM案件は、単価上限の中央値が月90万円。PMO案件は月70万円です。
テックスペースの募集中のPM・PMO・PL案件911件(2026年10月20日取得)を全件開き、単価・契約条件・必須スキル欄の言葉を数えました。
PMとPMOの違いの表、領域別の単価、職務経歴書に書く項目のチェックリストもまとめています。
フリーランスのPM・PMO案件の単価相場
テックスペースの募集中案件を、ポジション別に集計しました。単価は案件ページの「単価/月(税抜)」の上限値です(例:「60〜70万円」は70万円)。「スキル見合い」だけの案件は単価の集計から外しています。
| ポジション | 募集中 | 単価の記載あり | 単価上限の中央値 | 中央の半分が入る範囲 | 月71万円以上 | 月100万円以上 | フルリモート |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PM | 136件 | 115件 | 90万円 | 72〜112.5万円 | 76.5% | 36.5% | 8.8% |
| PMO | 203件 | 171件 | 70万円 | 65〜92.5万円 | 49.7% | 23.4% | 3.4% |
| PL | 572件 | 453件 | 70万円 | 65〜90万円 | 46.4% | 18.8% | 10.3% |
| (参考)メンバー | 新しい順300件 | 260件 | 60万円 | 52.75〜70万円 | 15.4% | 6.5% | 9.3% |
※2026年10月20日取得。PM・PMO・PLは募集中の全件、メンバーは新しい順300件。「月71万円以上」「月100万円以上」は単価の記載がある案件に占める割合。フルリモートは募集中件数に占める割合
PMは中央値で月90万円、3件に1件以上が月100万円以上です。PMOとPLの中央値は同じ月70万円ですが、PMOは月100万円以上の割合がPLより高くなっています。PM案件に12か月参画すると、中央値で年間の売上は1,080万円です(経費・税・保険料を引く前)。
単価帯の分布
| 単価上限 | PM(115件) | PMO(171件) | PL(453件) |
|---|---|---|---|
| 〜60万円 | 5件(4.3%) | 31件(18.1%) | 70件(15.5%) |
| 61〜70万円 | 22件(19.1%) | 55件(32.2%) | 173件(38.2%) |
| 71〜90万円 | 40件(34.8%) | 42件(24.6%) | 124件(27.4%) |
| 91〜120万円 | 26件(22.6%) | 19件(11.1%) | 56件(12.4%) |
| 121万円以上 | 22件(19.1%) | 24件(14.0%) | 30件(6.6%) |
PMOは、月60万円以下と月121万円以上の両方に案件があり、幅が広いのが特徴です。月60万円以下の31件には、保険・金融システムの保守PMOや、Excel VBAのツール改修を兼ねた「PMO補佐」(月33〜40万円)が入ります。VBA・Excelが条件のPMO案件は21件あり、単価記載19件の中央値は55万円でした。
単価が高いのは SAP・ERP の案件
PM・PMOの案件を、案件名・業務内容・必須スキルに出てくる言葉で領域に分けました。1件が複数の領域に入ることがあります。
| 領域(含まれる言葉) | PM 件数 | PM 中央値 | PMO 件数 | PMO 中央値 |
|---|---|---|---|---|
| SAP | 16件 | 140万円 | 32件 | 110万円 |
| ERP・基幹(SAPを含む) | 26件 | 130万円 | 53件 | 73万円 |
| インフラ・クラウド(AWS・Azure・ネットワークなど) | 56件 | 87.5万円 | 74件 | 72万円 |
| Web・アプリ | 36件 | 80万円 | 30件 | 65万円 |
| 金融(銀行・保険・証券) | 9件 | 72.5万円 | 50件 | 68.5万円 |
※中央値は単価の記載がある案件で計算。PMの金融は単価記載6件のみ
月100万円以上のPM案件42件のうち、21件がSAP・ERP・Salesforce・Dynamicsなどのパッケージ導入でした。残りは、ネットワーク・セキュリティ(SASEなど)、クラウド移行、AIプロダクトのプリセールス兼PMなどです。PMOの月100万円以上40件では、SAPが14件、セキュリティ領域が8件でした。
マネジメントの経験に、SAPやSalesforceなどの業務パッケージの知識が重なると、単価の帯が1段上がります。Salesforceの案件も、要件定義から入るPMは月170万円の想定でした。
契約と働き方の条件
| 項目 | PM(136件) | PMO(203件) |
|---|---|---|
| 契約形態 | すべて準委任 | 準委任198件、派遣5件 |
| 稼働率 | すべて100%(週5日) | すべて100%(週5日) |
| 精算時間 | 150〜180時間が124件(91.2%) | 150〜180時間が196件(96.6%) |
| 支払いサイト | すべて45日 | すべて45日 |
| 契約期間に「長期」と明記 | 60件(44.1%) | 80件(39.4%) |
| 常駐(リモート0%) | 53件(39.0%) | 107件(52.7%) |
| 一部リモート | 71件(52.2%) | 89件(43.8%) |
| フルリモート | 12件(8.8%) | 7件(3.4%) |
PM・PMOの案件は、すべて週5日でした。週2〜3日の副業でPMを、という案件は今回の911件にはありません。PMOは半数以上が常駐で、フルリモートは7件だけです。準委任契約の中身は委任と委託の違いで解説しています。
コスモくんポイントPMは月90万円、PMOは月70万円が真ん中だよ。SAPやERPの知識が重なると、月100万円を超える案件が増えるよ!
PMとPMOの違い
PMはプロジェクトの結果に責任を持つ人です。PMOは、PMの判断を支えるために、進捗・課題・資料・会議を整える人です。PMOはもともと「プロジェクトマネジメントオフィス」という組織の名前ですが、フリーランス案件では、その一員として入るポジションを指します。
| 比べる点 | PM(プロジェクトマネージャー) | PMO |
|---|---|---|
| 責任を持つもの | プロジェクトの計画・体制・予算・納期・品質 | 管理の仕組みと情報の正しさ(進捗・課題・リスクの見える化) |
| 意思決定 | 自分で判断し、顧客と合意する | PMが判断するための材料をそろえる |
| 業務内容に多い言葉 | 要件定義 38.2%、課題 33.8%、ベンダー 22.8%、体制・要員 21.3% | 補佐・支援 64.0%、課題 44.8%、進捗 43.3%、資料・報告書 37.9%、移行・刷新 32.5% |
| 必須スキル欄で最も多い条件 | PM・PL・マネジメントの経験 76.5% | PMOの経験 57.1% |
| 単価上限の中央値 | 90万円 | 70万円 |
| 常駐(リモート0%)の割合 | 39.0% | 52.7% |
※「業務内容に多い言葉」はPM 136件・PMO 203件の業務内容欄に、その言葉が含まれる割合(2026年10月20日取得)
PMOの業務内容では、「会議体運営・ファシリテーション」が21.2%、「テスト推進」が25.6%に出てきます。移行やテストの山場で、進捗の取りまとめ役として呼ばれる案件が多いということです。
PMO案件は3つに分かれる
PMO案件の中身は、大きく次の3つです。応募するときは、案件名と業務内容でどれかを見分けると、求められる経験の見当がつきます。
- PMO補佐・事務寄り:議事録、管理表の更新、Excel VBAのツール改修など。案件名に「補佐」「事務」が入るPMO 14件は、1件を除き月33〜72万円
- 推進型のPMO:進捗・課題・リスクを管理し、ベンダーや関係部署を動かす。テスト推進、移行推進、品質管理などに分かれる
- 領域特化のPMO:SAP導入、セキュリティ対策、グローバル展開など。業務知識や英語が条件になり、月100万円を超える案件が目立つ(SAPのPMOは中央値110万円)
PMとPLの違いは、責任の範囲です。PLは数名のチームの設計・進捗・品質をまとめ、自分も手を動かすことが多い立場です。工程ごとの役割はシステムエンジニアの仕事内容と単価で整理しています。
コスモくんポイントPMは「決める人」、PMOは「決めるための材料をそろえる人」だよ。PMO案件は名前より業務内容で中身を見分けよう!
PM・PMO案件の必須スキル欄に多い言葉
911件の案件ページの「必須スキル」欄(全件に記載あり)を、言葉で分類して数えました。
| 必須スキル欄の内容(含まれる言葉) | PM(136件) | PMO(203件) | PL(572件) |
|---|---|---|---|
| PM・PL・リーダー・マネジメントの経験 | 76.5% | 36.5% | 65.2% |
| PMOの経験 | 12.5% | 57.1% | 1.9% |
| 設計・開発・構築の実務経験 | 44.1% | 30.5% | 74.3% |
| インフラ・クラウド(AWS・Azure・ネットワークなど) | 30.9% | 25.1% | 37.8% |
| 「○年以上」の経験年数 | 31.6% | 22.7% | 31.6% |
| 顧客折衝・関係者調整 | 22.8% | 30.5% | 22.0% |
| 要件定義 | 22.8% | 11.8% | 12.8% |
| 業務知識・業界経験(ERP・SAP・金融・会計など) | 16.9% | 18.7% | 9.1% |
| 大規模・人数規模(「10名以上」など) | 16.2% | 5.4% | 12.4% |
| 進捗・課題・リスク管理(WBSを含む) | 16.2% | 27.1% | 10.5% |
| 資料作成・会議運営(Excel・PowerPointを含む) | 11.0% | 29.6% | 6.8% |
| コミュニケーション力 | 10.3% | 16.7% | 7.7% |
| 英語 | 6.6% | 3.9% | 1.9% |
| 資格(必須、または複数のうちいずれか必須) | 0% | 1.0% | 0.7% |
※2026年10月20日取得。言葉による機械的な分類なので、目安として見てください
読み取れることは、次の4つです。
- PMは、マネジメント経験と技術の経験の両方が問われる。PM案件の44.1%は、設計・開発・構築の実務経験も条件にしている
- PMOは、PMOの経験そのものが最大の条件。次いで、関係者調整、資料作成・会議運営、進捗・課題管理が並ぶ
- 経験年数を書くPM案件は3年以上が最多(43件中25件)。PMOは3年以上と5年以上が17件ずつ、PLは5年以上が最多(181件中89件)
- 人数規模を問うのはPMが多い。「10名以上規模のシステム導入PJでのPM経験」「50〜100名規模PJ経験」のように、まとめた人数で線を引く
必須スキル欄の実際の書き方は、たとえば次のようなものです。
| ポジション | 必須スキル欄の例(案件ページから抜粋) |
|---|---|
| PM | 10名以上規模のシステム導入PJでのPM経験、顧客折衝・ステークホルダー調整経験、WBSベースの進捗・課題・リスク管理経験 |
| PM | 開発PM・PMO・PLいずれかの経験、機械制御・組み込みアプリケーション開発経験、C++での開発経験 |
| PMO | PMOまたはプロジェクト管理・推進業務の経験、進捗・課題・品質管理の経験、管理資料・報告資料の作成経験 |
| PMO | 大規模開発案件(100人月超)でのテスト管理実務経験、作業計画の策定および予実管理の経験、多体制でのステークホルダー調整力 |
PM案件でも「PM・PMO・PLいずれかの経験」と書く案件があります。PM案件136件のうち17件(12.5%)は、必須スキル欄でPMOの経験に触れていました。
PMP・プロジェクトマネージャ試験の扱い
911件の必須スキル欄で、資格を条件にした案件は7件(0.8%)だけでした。
- PM:136件中0件
- PMO:203件中2件。どちらも「ITストラテジスト、ITサービスマネージャ、ITIL Foundation、AWS Certified DevOps Engineer – Professional のいずれか」で、PMへの助言者としての実務経験2案件以上とセット
- PL:572件中5件。CCNPなどネットワーク系が中心。PMPの名前が出たのは1件だけで、CCNP・ネットワークスペシャリスト・AWS・Azureの上位資格・IPAのプロジェクトマネージャ試験と並ぶ「いずれか」の1つでした
フリーランスのPM・PMO案件で見られるのは、資格より「何人のチームを、どの工程から、どれだけの期間まとめたか」です。資格は、経験を説明する材料として使うのが現実的です。
PMPは米国のPMI(Project Management Institute)の資格で、受験には実務経験と研修受講の条件があります。条件と受験料はPMI日本支部の案内で確認してください。IPAのプロジェクトマネージャ試験は、2026年度は後期にCBT方式で行われ、2027年度から新しい試験制度に移る予定です。どちらを取るかの考え方はフリーランスにおすすめの資格で比べています。
コスモくん注意資格を必須にしたPM案件は0件だったよ。資格の勉強より先に、まとめた人数と工程を職務経歴書に書けるようにしよう。
フリーランスのPM・PMOになるには
3つのルート
| ルート | 向いている人 | 案件データから見た目安 |
|---|---|---|
| メンバー → PL → PM | 設計・開発が得意で、チームをまとめた経験がある | PL案件の65.2%がリーダー・マネジメント経験を条件にする。PM案件の44.1%は技術の実務経験も条件にする |
| メンバー → PMO → PM | 資料作成・調整・管理が得意 | PMO案件の57.1%がPMO経験を条件にする。PM案件の12.5%は必須スキル欄でPMO経験に触れている |
| 業務・パッケージの専門 → 領域PMO・PM | SAP・ERP・Salesforceなどの導入経験がある | SAPのPM案件は中央値140万円、PMOは110万円。英語が条件の案件もある |
会社員のうちにPLやPMOの立場を一度経験しておくと、フリーランスになってからの最初の案件を選びやすくなります。キャリアの型ごとの単価と、1年の学習計画はフリーランスエンジニアの長期的なキャリアの築き方にまとめています。
PM・PMO案件に応募するまでの手順
- これまでのプロジェクトを1件ずつ書き出す。チームの人数、担当した工程、期間、自分の立場(PM・PL・PMO・メンバー)を書く
- 必須スキル欄の言葉に合わせて言い換える。「進捗を見ていた」ではなく「WBSで30名・5社の進捗と課題を週次で管理」と書く
- 職務経歴書を作る。書き方はフリーランスエンジニアの職務経歴書テンプレートを参考にする
- PM・PMO・PLの案件一覧で、領域と単価を見比べる。案件は会員登録なしで見られる
- 気になる案件にエントリーする。応募には無料の会員登録が必要で、登録は最短2項目・10秒
- オンライン面談を受ける。受け答えの準備は案件獲得の方法を参考にする
- 契約条件を確認する。準委任か派遣か、精算幅、支払いサイト、契約期間、常駐の頻度を見る
テックスペースでは、エントリーの後に職務経歴書をメールで送り、オンライン面談を経て参画します。参画までは最短数日〜1週間程度です。
職務経歴書に書く項目のチェックリスト
PM・PMO案件の必須スキル欄に多い言葉から逆算した、書いておきたい項目です。
- チームの人数(自社・協力会社を分けて。例:「15名、うち協力会社3社」)
- 規模(人月、期間、予算のうち書けるもの)
- 担当した工程(要件定義・基本設計・テスト・移行・リリースのどこからどこまでか)
- 自分の立場(PM・PL・PMO・PM補佐)と、誰に報告していたか
- 管理に使った手法と道具(WBS、課題管理表、リスク管理表、定例会の運営)
- 調整した相手(顧客の部門、ベンダー何社、海外拠点など)
- 業務やパッケージの知識(会計、人事給与、SAPのモジュール名など)
- 結果を数字で(例:「2か月の遅延を、計画の見直しで1か月に縮めた」)
NGとOKの例です。
| NG | OK |
|---|---|
| プロジェクト管理を担当 | 人事給与パッケージ導入(12名・10か月)でPMを担当。WBSを引き直し、遅延2か月を1か月に短縮 |
| PMOとして各種調整 | 基幹システム移行(ベンダー4社・40名)のPMO。週次定例の運営、課題120件の管理、移行判定資料の作成 |
| コミュニケーション力があります | 顧客部門の課長・現場リーダーと要件を詰め、仕様変更の合意を取りまとめた(月2回の変更管理会議を運営) |
コスモくんポイント「何人・何社・どの工程・何か月」を書くと、必須スキル欄の条件と照らし合わせやすくなるよ!
よくある質問
PMOは未経験でもなれますか?
まったくの未経験から入れる案件は少なめです。PMO案件の57.1%が、必須スキル欄でPMOの経験を条件にしていました。残りの案件でも、PLの経験や、開発・テスト・運用の実務経験が条件に並びます。開発やテストの経験に、資料作成や進捗管理の経験を重ねて、PMO補佐の案件から始めるのが現実的です。
PMとPMOはどちらが稼げますか?
単価上限の中央値は、PMが90万円、PMOが70万円です。ただしPMOでも、SAPが絡む案件は中央値が110万円で、PMの全体の中央値を上回ります。PMは結果に責任を持つ分、マネジメント経験と人数規模の条件が厳しくなります。
PMPやプロジェクトマネージャ試験は取ったほうがいいですか?
案件に入るための条件としては、ほとんど使われていません。911件で資格を必須にしたのは7件で、PM案件では0件でした。取る場合は、経験を体系立てて説明する材料として考えるとよいでしょう。
週2〜3日でPM・PMOの案件はありますか?
今回の911件は、PM・PMO・PLともすべて稼働率100%(週5日)でした。週の稼働を減らしたい場合は、メンバーの案件から探すことになります。
フルリモートのPM・PMO案件はありますか?
あります。ただし少なめで、PMは136件中12件(8.8%)、PMOは203件中7件(3.4%)でした。一部リモートを含めると、PMは61.0%、PMOは47.3%がリモートを取り入れています。
まとめ
- フリーランスのPM案件は単価上限の中央値が月90万円、PMOは月70万円、PLは月70万円(2026年10月20日、911件)
- SAP・ERPの導入が絡むと単価が上がる。SAPのPM案件は中央値140万円、PMOは110万円
- PMは「決める人」、PMOは「決める材料をそろえる人」。PMOは補佐・推進・領域特化の3種類に分かれる
- 必須スキル欄で多いのは、PMが「マネジメント経験」(76.5%)、PMOが「PMOの経験」(57.1%)。資格を必須にしたPM案件は0件
- 案件はすべて週5日、ほぼすべて準委任。PMOは半数以上が常駐
コスモくんヒントマネジメント経験があるなら、PMやPMOの案件一覧で単価を見比べてみてね。気になる案件は無料の会員登録をしてエントリーしよう!




フリーランス
2026/10/20
2026/10/21
